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サマータイムレンダを読むとTRPGがしたくなる件

ジャンプラで連載されていたサマータイムレンダ最終回を迎えましたね~。

とても面白かったです。ループ物っていいよねー。バタフライエフェクトが個人的には最愛です。

そして、ずっと言ってはいけないのかもと思っていたのですが終わりが近づくにつれ、完全に敵(というか始まり?きっかけ?)が宇宙からやってきた謎の生物ということで、もうこの感想持っていいんだと思ったので声を大にしていいます。

 

サマータイムレンダ、クトゥルフ神話TRPGだこれ。

 

原作のフォロワーとうより、TRPGのシナリオ感がすごい。途中の資料とか、幽霊や妖怪とは違う異形の存在とか、原作小説の空気とかクラシカルな公式シナリオとはまた違っためちゃくちゃ最近の日本伝承+クトゥルフ神話的なTRPGシナリオ感。記憶をなくしてこのシナリオやりたい。読むたび思ってました。

(この話のテーマの一つっぽい沼男の思考実験つながりで、クトゥルフ神話シナリオの沼男は誰だ?っていうやつ思い出しました。探索者として参加したことありますが楽しかったです。)

 

以下好きな点と気になった点を

 

①絶望と希望の餅つきのようなスピード感がすごい

停滞感とかがなくて、潮の能力によりテンポ良く話が進んでいったので毎週わくわくしました。ループ物って主人公だけ全部知ってるが故の孤独な闘いが話の肝になってることが多いと思っていたので、潮の能力で記憶を見せられるから仲間作りやすいっていうのもなんだか新鮮でしたね。死んだ→仲間再集結の流れ、早すぎひん?と思いつつ、だるくなくてよかった。絶望が全然続かない、もちろん希望も続かない、行きつく暇がない。

 

②主人公とヒロインがいい

皆いいやつで本当好きですが特に好きなキャラクターは潮ちゃんです。最高にいい女でした。

主人公もすげえ頑張ってるし潮に一途だしでいいやつ過ぎました。毒飲んだシーンが一番好きですね。あとラスト付近の潮と一緒に消えたいってシーン。それも選択なのかなって思いますが潮が許すわけないよね。最後まで頑張ったんだから頑張れっていうよね。

本当ね、ハーレム物もいいけどね、お互いが一途で、お互いのために命かけて頑張れる男女、もっとくださいって思いますね!

 

③最終回のハッピーエンドについて

ラストは完全なハッピーエンドでしたね~頑張った皆へのご褒美って感じでよかったです。

ただ好みとしてはあの一緒に頑張った潮は戻ってこなくて、頑張ったおかげで生き残れた記憶とかも一切ない世界を生きてきた潮がいて、主人公だけが記憶がうっすら戻って少しの喪失感とそれゆえに得たものの大きさに泣く、くらいなビターエンドとかが好きですが!

私本当にバタフライエフェクトの主人公の最後の決断大好きなんですよね、好きな人のためにもうその人に会わない人生を選択するっていう。誰かのために孤独な闘いを始めて、誰かの幸せのために孤独に終わる。

でもサマータイムレンダはそういう作風ではないよなと途中から分かっていたのでハッピーエンドになんの疑問もないです。ただ私の好みがビターを求めてしまう。この二人が幸せになったのは本当にうれしいです。でもビターエンドも見たかった(しつこい)嬉しいんですが潮の高潔な決断を尊重したかったみたい謎の感情があります。

 

④沼男の思考実験要素、もっと欲しかった

沼男をテーマの一つ?として使っていたのでその辺の回答とかも欲しかったな。記憶を持っているし考え方もそのままだけど一度消えて人間じゃなくなった存在は本人と同一なのか、みたいな。コピー妹ちゃんでやるのかなと思ってたけど。

結構潮ちゃんは生き返ったノリで終始進んでたし、妹ちゃんを始め他のコピーの皆さんも別人枠て感じだったので、沼男の思考実験あんまり関係なかったですね。

 

あとは潮のの電話、結構どのタイミングでやるのか期待していたのですがあっさり回収だったのが残念でした。なんか最後にわちゃわちゃまとめてやっていたので。もっと劇的に回答出されるのかと思った。

 

 

アニメ化もされるみたいなので今後の展開にも期待しつつ、連載お疲れ様でしたの言葉でしめようと思います。

本当面白かった~。