進撃の巨人の最終巻と彼らが求めた自由について
ジェミニ杯でグレードA一位突破できたので進撃の巨人の最終巻を読みました。
最終回の前がそんな絶望叩きつけてくる???という展開だったのですが、めちゃくちゃリカバリーしてきました。エレンも今までの不気味さ何だったのってくらい喋っててびっくりです。
あとがきの漫画は笑ってしまったのですが、普通の終わりですねって感想が大量にきたのかな。
確かに、私個人が進撃の巨人で今まで楽しかったところって衝撃!とか驚き!とか絶望!とかの日常では味わえない痛みすら伴う読後感とか、他者や己さえ踏みつけても自由を求め続けなけらばならないという現代にそぐわないマッチョ思考だったりとか、そういうものだったので最終回で突然エレンに優しい世界が広がってびっくりはしました。
・エレンが仲間たち一人一人と対話し分かり合えた。
→エレンが何を考えているのか最後まで分からんほうが好みではありました。それかアルミンとだけ話すとか。
・最終話付近まで生き残っていた仲間たちとその家族はほぼ死ななかった。
→ぶっちゃけリヴァイとライナーは死ぬでしょと思っていました。
の、辺りは本当にエレンに優しい世界で、作者さんが今までさんざん物語の奴隷にしていたエレンへの手向け?とかなのかな~とも思いました。
後味が思った以上にさわやかでしたが最後に結局戦争が起こり歴史は繰り返す示唆がされているのは、いいな~と。
エレンが人類の半分以上を踏みつぶしてもアルミンたちが頑張ってもなんも変わらないんだよっていうのは、今までの派手な絶望とは違ったじわじわした無情という感じで良かったです。作者さん、世界を踏みつぶしてまでその結論に持ってくのは凄くクールな方なんだなと思いました。サウナ大好きおじさんのイメージでしたが。
あともしかしてジャンとミカサ結婚しました??????
エレン発狂しますね。でもいい落としどころなのかも。ジャンはピークちゃんとの絡みが好きでした。
あと数点感想
・一番好きなシーン
最終回まで読んでも一番好きなシーンは変わらなかったです。
エレンクルーガーとグリシャが語り合う場面が一番好きです。
「俺達は自由を求め、その代償は同胞が支払った。
そのツケを払う方法は一つしか無い。
俺はここで初めて同胞を蹴落とした日から、
お前は妹を連れて壁の外に出た日から、
その行いが報われる日まで進み続けるんだ。
死んでも、死んだ後も。
これはお前が始めた物語だろ」
凄いセリフです。死んだあとも進み続けろって、現代の価値観でこんなセリフ思いつく??凄くないですか???この回は一番読み返しているし一生に一度は言いたいセリフです。いう機会あるか?自由のために不自由になる呪いの言葉なんですが、進撃の巨人全体の物語を一息でまとめていると感じる大好きなセリフです。
・自由ってなんだったの
最終話直前のジークのクサバーさんとキャッチボールが出来るならまた生まれてきていいかもなは、凄く心に沁みました。
自分が生まれてきたのはきっと宝物みたいな何気ない日常のためなんだっていう結論、人類の半分以上が踏みつぶされた後だと背徳力が違いますね。
彼らが殺したり傷つけあったりしながら求めていた自由って誰かとかけっこしたり、キャッチボールをするための自由だったんだと思います。
進撃の巨人とても面白い作品でした。次回作も楽しみです。