自分の言葉で好きなものを語りたい

漫画とか小説とか映画とか

「青のフラッグ」がめちゃくちゃ面白かった

 

 

 

コロナのせいでどこにも行けず、仕方なしに映画や漫画、時々リモート飲み会で日々を消費しています。

 

 

最近1番心に残ったのは

 

KAITO先生作「青のフラッグ」でした。

ジャンプ+暇つぶしによすぎる。

 

結構Twitterでも話題になっていて、最終回なんて賛否両論らしいのが全然興味のない私にも伝わってきた凄い漫画というなんとなくなイメージのまま読み始めたら、本当に面白い!ただ賛否両論なのも分かる!という、久しぶりにめちゃくちゃ感情というか脳みそこねこねになった漫画でした。

 

男と男と女の三角関係なのは知っていたのですが、凄かった。

太一くんと二葉ちゃんとトーマくんがそれぞれを大切にしてる中でどうしても傷ついて、自分にとっての未来を選ぶ話でした。

 

どこが良かったか、どこに少し脳みそこねこねになったか記録したいと思います。

 

 

 

 

 

①キャラクターの表情がすごい!

 

特にトーマの表情がやばい。

トーマくんはぶっちゃけ物語後半まで訳の分からない男なのですが(この人全然自分の気持ち話さないからね、良くない)それでも太一が本当に好きなこととか、何気ない言葉に喜んでたりとか、すごく傷ついてるのがめちゃくちゃ伝わってくるんですよね。見てる方が辛くなります。

特にお兄さんにお前を否定しないって言ってもらえたシーンの「口元」やばくないですか???????

やばいよね。それでも本心出さないトーマくん本当、凄いよね。めちゃくちゃ頑固なんだろうね。意固地というか。

 

他にも好きなシーンを思い出すと、3巻の二葉が太一くんの手を握ったまま空を見上げて口開けてるシーンとか、太一がトーマの手を握って高校野球観て泣き出すシーンの「口」も好きです。

 

口フェチというわけではなく。

この作者様のくちびるの表現凄く好きですね。何気ないシーンでも凄く細かい。

 

とりあえず表情で色々見せてくれるのでもう言葉なくても名シーンがたくさん生まれていく、本当にすごい漫画でした。

 

 

 

②3巻が良かった。

上でも書いたのですが、全巻読んで1番好きだったのが3巻でした。

太一くんが猫を助けて、トーマくんが怪我をしてしまいそこから少しだけみんなの関係が変わっていく3巻なのですが、二葉ちゃんが太一くんの手を離さないで口を開けて空を見てるシーン、青のフラッグマイベストシーンです!!!!

もう二葉ちゃんの、泣きそうなのに涙堪えてそれでもそばにいてくれる姿に私は堪えきれず泣きました。

 

 

太一と二葉が口を開けてたら涙止まるって話を回想も説明も入れず、最高のタイミングでただただ絵で表現してくれてありがとう!!!!

 

 

過去の何気ない描写があとからきいてくるってよくあると思うんですが、説明しないから察してくれって絵だけで見せてくれると、読者を信じてくれてる感じがしてめちゃくちゃ嬉しいですね。

 

 

3巻は二葉ちゃんの良さがめちゃくちゃ出てて、太一の良さと弱さも描かれてて本当に好きな巻です。

 

太一くんの心情もすげぇ切なくて、誰も悪くないよ!!!!!と叫びたい3巻でしたね。

 

ただ3巻ではトーマくんの気持ちは正直まだ掴みきれなかったです。本当なんも話さないよねトーマくん。なんか言えよってお兄さんが思うのも分かります。

でもそういうトーマだから友達沢山ついてきてくれてるんだろうなと。トーマは本心話さなすぎですが、話せる人がいいってことではなくて(近くの人はやきもきするでしょうが)、自分が言いたいだけのことも言わないで居られる男なんだろうなと思います。

 

 

 

③マミがとてつもなく可愛い

 

青のフラッグの推しはマミです。

 

めちゃくちゃ可愛い。わたしは感情に振り回されてしまい敵ができてしまい傷だらけになりながらも自分のために走り続けられるオンナが好きです。それはマミです。

正直、6巻辺りから目立ってきた会話劇はあまり入り込めなかったのですが(主張が強めなので)マミの過去編はめちゃくちゃ好きでした。自分なりに友達を減らさないように頑張って、でも傷ついちゃって、それで好きにやったるわってなるマミは幼いけど強い女だよ。俺が守ってやるからな。

 

 

というかマミが言いたいことめちゃくちゃ分かる!!!!男女の友情ってなんかそうなる!!!!と思いながらもそう上手くはいかないのは仕方ないよっ思っちゃう。分かる。

 

 

青のフラッグの面白さって散々男と男、女と女の恋愛もあってそれは一般的な価値観として普通ではない(少なくとも当人たちは普通ではないと感じている)ということを描きつつ、じゃあ男女というだけで親友になれないことがあるのはどう思うって提示してくれるところだと思います。

性別の壁は恋愛だけではなく友情でもあり得ると。なるほどと思いました。

人間って本当面倒くさいですよね。

男とか女とか関係なく好きな人を好きなように好きになって、それを受け入れられる世の中になればいいのにってしみじみ思いました、でも無理なんだよね。男と女だから。

 

 

④二葉と太一とトーマの3人がめちゃくちゃ良い

 

この3人が揃ってわちゃわちゃしてるシーンはどれも最高に良かったです。全員が全員下心がありますが(太一は二葉といられるし、二葉はトーマと仲良くなれるし、トーマは太一といられるし)下心があってもそれすら清い。

それを見守る真澄もめちゃくちゃいい。

 

 

二葉と太一のイチャイチャや太一とトーマのもだもだも良かったのですが、私は

 

 

 

 

二葉とトーマが喧嘩するシーンが最高に好きです!!!!!!

 

 

 

 

二葉とトーマの、片思い含めつつ友達の友達って感じの付かず離れずな距離感から、お互いの大切な人の大切な人として、お互いもとても大切になるという流れ、なんかめちゃくちゃ尊くないですか???これ真澄もですけど、大切な人の大切な人が大切な存在になるって幸せのマトリョーシカやん?!!!!素敵すぎやん!!!

ってなりますよね。

お互いを可愛いとか素敵って言い合って喧嘩出来るの2人くらいだと思います。めちゃくちゃ可愛かったです。

 

お互いになりたいと思ってるのもすげー良い〜可愛い〜。

 

 

 

良いところがありすぎて書ききれなかった。

あとは少し気になったな〜というところ。

 

 

  

①7巻前後の会話劇

上にも書いたのですが、同級生たちがめちゃくちゃ話し合ってるシーンが続くのがあまり入り込めなかったです。

後書きを拝見すると敢えてやりたかった、と言う感じなので読みづらさも承知の上かなというのはわかるのですが、今まで表情や雰囲気で表されていたものがめちゃくちゃ言語化されてきた。みたいな。

 

個人的な好みなのですが、結構だれてしまうこともありました。マミは好きだし、その友人たちも好きで言いたいことは分かるのですが主張があっちょこっちゃして、多様性の表れを感じつつ何が言いたいか分からないこともあって、読みづらいみたいな。

私の馬鹿さを表明してるだけかもしれませんが!!!!

 

 

 

 

②最終回

 

最終回前の3人の結論がはちゃめちゃ良かった!!!!!

 

からの最終回にたまげました笑

 

 

これがTwitterで賛否両論になった最終回かと3度くらい読み返しました。

 

 

いや、面白かったですが、たまげました。

 

 

太一の悩みながらも(ここすげー太一良かった、なあなあにしないで男だからとか言わないでトーマのことめちゃくちゃ考えて出した結論って伝わってきた)親友って返した姿と、それに対して振った相手と友達やるの辛いよって返すトーマと、応援団であんなに言葉が出なかったのに大声で好きだーって叫ぶ二葉、めちゃくちゃ良かったからー!トーマと太一、結婚するんだー?!!って!!

 

 

まだ実は読み込みきれてないし、考えきれてないのですが、二葉と太一が別れるのはまあありそうかなとは思います。高校の頃の恋は続き辛いですよね。二人のタイミングが悪いって言うのも分かる。

別れた原因がくだらないことだって書いてあったけど二人が優しかったから別れることになったのかなとはなんとなく思いました。

 

 

トーマと太一が結婚した?でいいのかな、したのは別に太一が二葉よりトーマが好きとか、最初っからトーマに恋してたとかではないではなく、太一が初めから終わりまでトーマといるのが好きであり続けてトーマもそうだったから、なんだろうなとは思いました。

 

親友とか恋人とか関係なく、お互いが大切で、そばにいたいと思ったのならこの結論は納得というか、そうなるよねと。作中でも書かれていましたが特別なことをせず普通にしてたら普通にそうなったんかなって。

 

でもマジ太一の心の流れが追いきれないのであと100回くらいは最終回読むと思います!!!!!

 

 

 

 

 

 

少し気になる〜とか書いてますがそれも含めて全部良かったです。初めて感想長々と書き連ねてしまいましたが感想書くって楽しいな。

 

 

太一と二葉とトーマが3人で河原で走ったあの日が永遠という形になって3人の胸に輝いていればいいなと思います。